tonkatuのおしゃべり

まっきーの研鑽記

ラーメン二郎には二度と行かねえ

電大にSlack を導入したらこうなった

この記事は CPS Lab アドベントカレンダー 6日目の記事です。

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5日目の記事

qiita.com

こんにちは。まっきーです。寒さをスクワットで乗り切る季節ですね。

電大Slack は東京電機大学生のためのSlack グループです。最初、elzupさんが作ったのを僕が管理と推進を引き継いだ形です。電大生同士のコミュニケーションや情報共有の活発化を目的としています。

今回は電大Slackというコミュニティを運営してみて、結果どうなったか、気づいたことや反省点を考察していきたいと思います。コミュニティ運営に興味がある人は参考になるかもしれません。

ちなみに岩井研でもSlackを使っており、日々色々な雑談や技術な話がされています。

電大Slack、何がうれしい?

皆さん、最高のメッセージコミュニケーションとはどういうものだと思いますか?

  • 質問をすれば回答が返ってくる
  • 雑談をすれば雑談が返ってくる
  • 欲しい情報が整理されている

などなど?Twitterはそれを実現していると思いますか?

Slack では自分の興味のあるチャンネルに参加することで、自分の欲しい情報が手に入りやすくなったり、相談・雑談相手を捕まえやすいという特徴があります。

同じ電大生というコミュニティであれば、例えば以下のようなチャンネルが作られることを期待、想定しました。

  • 各授業のチャンネル( 授業の実況や、課題内容・授業資料の共有、副手に対する質問)
  • 各技術のチャンネル
  • 趣味チャンネル(ゲーム、アニメなど)
  • その他オタクっぽい趣味のチャンネル

なるほど、便利で楽しそうですね。

結果どうなったか

2018年4月あたりから引き継いだ電大Slack ですが、その時点で 37 人いたのが、現時点で68人増えて105人になっています。

そして実際使われいるのかというと...。全体的に あまり使ってもらえてない という印象です。

#random チャンネル

#random チャンネルはだいたい月1で動いています。その頻度から見てもわかるように、殆どが全体的な広報のような使われ方で、 雑談は全くと言っていいほど行われていません。 しかし広報としては普通に便利でこれからもちょくちょく使っていくと思われます。

以下は、HTML5 カンファレンスの開催を告知しているところです。実際にこれを見て来てくれた人が何人かいました。

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HTML5 カンファレンスの告知

授業チャンネル

授業チャンネルを自主的に作成してくれる人はごく稀でした(作成されたとしても、join しているメンバーが2,3人しかいませんでした)。

僕が作った授業チャンネル(僕が履修している科目) ではまあまあ活用できたと思います。だいたい7,8 人。参加者は僕の身内が8割くらいで、授業参加者のうちだいたい2,3割くらいの人が使ってくれました。授業の実況や、課題の内容の確認など想定した使われ方ができたと思います。

下の画像はデータベース特論の授業チャンネルで、課題は何をすればいいのか話し合ってます。

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データベース特論の授業チャンネル

このようにちゃんと活用されています。

しかし一方で、そこまで活発にならなかった授業チャンネルが殆どで、それについては後述します。

趣味チャンネル

#anime チャンネルや #game チャンネルが作られましたが、これは本当に 全然使われませんでした

技術チャンネル

#tech_fi という情報メディア学科系の技術総合チャンネルや、#tech_js , #tech_python のチャンネルを作ったのですが、参加しているメンバーはほぼ僕の身内(お友達、知り合い) でした。 #tech_fi は9人, js と python は5,6 人です。

しかし、少人数で身内でも、月1くらいで情報投げてくれたり質問が来たりして細々と活用はできたと思います。

下の画像は #tech_js チャンネルで技術話しているところです。

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#tech_js チャンネルで技術的な話

どう広めていったか

一応8ヶ月ほどで68人増えたわけで、がんばった方だと思います。

Twitter で意思表明。

ブログを書く

tonkatu05.hatenablog.com 既に電大Slackに入っている人への使いかた説明も兼ねている。

クチコミ

自分の知り合いや研究室メンツに電大Slackを周知。そして皆にも周知してねと頼む。

体感だと自分が誘った人の半分は入ってくれた気がする。10人くらい入ったかな(不明確)。

授業で使う

僕はネットワークプログラミング演習というJava でネットワーク周りのプログラミングをする授業の副手やっています。 その授業で何回か電大Slack を周知し、ネトプロの授業チャンネルに入ってもらうようにしました。 これで10人ほど人が増えた気がします。(授業受けてる人もっと多いので30人くらい入ってくれると思ってたのに...。)

考察

さて、こんな状況の電大Slack ですが、知見や反省点がいろいろでてきました。

コミュニティ意識

あまり活発なコミュニケーションが行われなかった原因はコミュニティ意識が無かったからだと思いました。電大という大きなくくりでグループを作ったことにより、ほぼほぼ顔も知らない 他人 と話すことになります。知らない人が大勢いるグループの中でいきなり雑談 ( #random ) や 趣味 ( #game , #anime ) の話をしろと言われても厳しいのは当たり前でした。技術チャンネルでもしゃべっているのは基本的に僕とその身内だけでした。

実際に顔を合わせたことがあるメンバーでないとネット上でも活発なコミュニケーションは行われない ということです。 これはTwitter と何ら変わりない性質だと思いました。

みんな授業に興味がない

授業チャンネルはもう少し流行るというか需要があるかなと思ったのですが、殆どのチャンネルにおいてあまり活発になりませんでした。

理由は みんな授業内容に興味がない ということに尽きるのかなと思いました。 振り返ってみれば学部時代のTwitter の様子も、「授業だるい」「わたしの後ろうるさすぎて殺意」「俺の前が貧乏揺すりしてて震源地になってる」という授業内容とは全く関係ないことばかりがつぶやかれていたように思えます。誰も 課題内容を考察授業内容を整理授業に関連するリンクを貼る などはしていませんでした。

要するに、情報共有という感覚は無く、同じ場所・同じ状況を共有する皆と感情を共有したいという需要しか存在していなかったように思えます。

そのような事情の中でSlack を立ち上げても、 何か知らんやつたくさんおるところで俺の感情共有してもしゃーないやろ っていう気持ちになっているのかなと思いました。

「なぜみんな授業内容に興味がないのか」というのは別の話なので今回は省きます。察してください。

僕はアルバイトでエンジニアをよくするのですが、社内のLT会などでは当然専用のSlackチャンネルが立ち上がって、みんなでワイワイ実況をしています。あーゆー雰囲気が好きで授業チャンネルもそういう感じになれば良いなと思っていましたが、これが 興味あるとないの差 なんだなと思い知らされました。

まとめ

  • 37人の電大Slackを引き継いで8ヶ月で105人にしてみた
  • 全体広報的な情報共有には便利だと思った
  • コミュニティ意識が低いので雑談系は活発ではなかった
  • 授業内容に興味が無いので授業チャンネルも活発にならなかった

今回電大Slackを運営してみて思ったのはコミュニティ運営は難しいなというところです。人が集まらないと便利じゃない、便利じゃないと人は集まらないという矛盾を解決するためには何か決定的な付加価値が無いといけません。

主な反省点は以下です。

  • コミュニティ意識を上げるための対面イベントをするべきだった
    • LT会など
  • 電大の授業がつまらなかった

しかし、全体広報的な使い方や、一部の授業チャンネルは活発で面白かったので、これからも使っていく予定です! 技術チャンネルももっと人が集まれば有効活用できると思うので、興味が湧いた電大生はどんどん入ってほしいです。

これからも電大Slackをよろしくお願いします!